この表の使い方
高齢者向けの住まいは、大きく分けると「介護保険で入る施設」「老人福祉法にもとづく施設」「住宅として借りるもの」の3つに分かれます。 見分けるときは、まず介護認定を受けているかを確認してください。 要介護1〜5であれば介護老人保健施設・介護医療院、要介護3〜5が原則の特別養護老人ホームが選択肢に入ります。 要支援2以上ならグループホーム、認定を受けていなくても年齢の要件を満たせば 有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・ケアハウスが検討できます。
次に費用と申込み先を見ます。表の「申込み・問い合わせ先」が「各施設へ」となっているものは、 市ではなく施設と直接契約します。養護老人ホームだけは市の「措置」なので、福祉事務所の調査と決定が必要です。 生活支援ハウスも市への利用申請が必要です。
どこから相談してよいか分からない場合は、お住まいの地区を担当する福祉事務所か地域包括支援センターが入口になります。 福祉事務所の連絡先は 岡山市「高齢者に関する福祉の相談・受付」 に載っています(同ページの記載では、開庁時間は月曜から金曜の午前8時30分から午後5時15分、祝日・年末年始は閉庁)。
住まいタイプ別の比較表
並び順は出典(岡山市のパンフレット18〜20ページ)の掲載順です。費用はすべて1か月あたりの目安です。
| 住まいタイプ | 対象者・入居要件 | 費用の目安(1か月) | どんな施設か・部屋のかたち | 申込み・問い合わせ先 |
|---|---|---|---|---|
| 特別養護老人ホーム (介護老人福祉施設) |
原則要介護3〜5の認定を受けた方のうち、常時介護を必要とし、かつ居宅において継続して介護を受けることが困難な方。やむを得ない事由が認められる場合、要介護1〜2の認定を受けた方も特例的に対象となる場合があります | 多床室 9万円〜11万円 ユニット型個室 12万円〜15万円 ※負担割合が1割の場合で、施設サービス費・居住費・食費・日常生活費を含む |
寝たきりや認知症などにより、常に介護を必要とする高齢者が、日常生活の中で必要な介護を受けながら生活する施設。個室〜4人部屋 | 各施設へ (施設一覧は岡山市介護保険課ホームページ) |
| グループホーム (認知症対応型) |
岡山市にお住まいの、要支援2以上の認定を受けた方 | 10万円〜20万円程度 ※負担割合が1割の場合で、食費・家賃・光熱水費・日常生活費などを含む |
認知症の高齢者が、少人数の家庭的な雰囲気の中で、援助を受けながら生活する施設。個室のみ | 各施設へ |
| 有料老人ホーム | おおむね60歳以上の方 | 8万円〜30万円程度 ※家賃・管理費・食費などを含む。介護保険サービスを利用する場合は別途介護費用の負担が必要 |
高齢者が必要な支援を受けながら生活する施設。介護サービスの提供が可能な施設もある(施設によってサービス内容が大きく異なる)。個室、夫婦部屋 | 各施設へ 制度の問い合わせは岡山市高齢者福祉課 施設福祉係(086-803-1231) |
| サービス付き 高齢者向け住宅 |
60歳以上の方または要介護認定・要支援認定を受けている方 | 13万円〜20万円程度 ※家賃・状況把握・生活相談・共益費・食費などを含む。住宅によって異なる |
居室の広さや設備、バリアフリーなどハード面の条件を備えるとともに、ケアの専門家による安否確認や生活相談サービスを提供する住宅。個室〜2人部屋 | 各住宅へ 登録・制度の問い合わせは岡山市住宅課 計画係(086-803-1466) |
| ケアハウス (軽費老人ホーム) |
60歳以上の方。夫婦または3親等内の親族同士で入居する場合は、そのうちお一人が60歳以上であれば対象となります | 8万円〜15万円程度 ※食費・家賃・日常生活費などを含む。収入、施設によって異なる。介護保険サービスを利用する場合は別途介護費用の負担が必要 |
自立した日常生活を送ることに不安のある高齢者が、必要な援助を受けながら生活する施設。介護サービスの提供が可能な施設もある。個室、夫婦部屋 | 各施設へ 利用状況・待機者情報は岡山市高齢者福祉課 施設福祉係(086-803-1231) |
| 生活支援ハウス (高齢者生活福祉センター) |
岡山市にお住まいの、原則として60歳以上の方で、ひとり暮らしの方、夫婦のみの世帯の方、あるいは家族による援助を受けることが困難な方で、独立して生活することに不安のある方 | 5万円〜10万円程度 ※食費・家賃・日常生活費などを含む。収入によって異なる。市の要綱の利用者負担基準は対象収入により月額0円〜50,000円で、これに光熱水費の実費が加わる |
自立した日常生活を送ることに不安のある高齢者が、必要な援助を受けながら生活する施設。介護支援機能・居住機能・交流機能を総合的に提供。個室のみ。市内3施設、定員は合計23人 | 岡山市高齢者福祉課(086-803-1231) 利用申請書を市長あてに提出し、決定を受ける |
| 軽費老人ホームB型 (自炊) |
岡山市に1年以上お住まいの、60歳以上のひとり暮らしの方で、自炊ができる程度の健康状態の方 | 12,000円 11月から3月までは、冬季暖房料として別途1,300円が必要 ※家賃のみ。水道代・光熱費は別途必要 |
経済的理由、家庭環境、住宅事情などの理由により、居宅での生活が困難である高齢者が、自立して生活する施設。個室のみ | 施設へ直接 (連絡先は出典パンフレット19ページ・26ページに記載) |
| 介護老人保健施設 (老健) |
要介護1〜5の認定を受け、リハビリや介護が必要な方 | 多床室 4万円〜10万円 ユニット型個室 6万円〜14万円 ※負担割合が1割の場合で、施設サービス費・居住費・食費・日常生活費を含む |
居宅における生活を営むための支援を必要とする高齢者が、在宅復帰できるよう、医学的な管理の下で、日常生活に必要な介護や看護、機能訓練を受けながら生活する施設。個室〜4人部屋 | 各施設へ |
| 介護医療院 | 要介護1〜5の認定を受け、病状が比較的安定期にあり、主として長期にわたり療養が必要な方 | 多床室 4万円〜10万円 ユニット型個室 6万円〜15万円 ※負担割合が1割の場合で、施設サービス費・居住費・食費・日常生活費を含む |
長期的に療養が必要な高齢者が、療養上の管理、医学的な管理の下で介護、機能訓練や医療などを受けながら、自立して生活することを目指す施設 | 各施設へ |
| 養護老人ホーム | 65歳以上の方で、経済的理由、家庭環境、住宅事情などの理由により、現在の生活を続けていくことが困難な方 | 本人は0円〜8万円程度 主たる扶養義務者として認定された親族の方は0円〜19万円程度 ※本人の収入、扶養義務者の課税状況によって異なる |
経済的理由、家庭環境、住宅事情などの理由により、現在の生活を続けていくことが困難である高齢者が、必要な援助を受けながら生活する施設。個室〜2人部屋 | お住まいの管轄の福祉事務所・支所へ (入所には福祉事務所・支所の調査・決定が必要) |
同じ内容をCSVでも置いています → okayama-senior-housing.csv
費用の見方
表の金額は岡山市のパンフレットに書かれている目安です。読むときに気をつける点が3つあります。
- 介護保険の施設(特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護医療院・グループホーム)の金額は「負担割合が1割の場合」です。 負担割合が2割・3割の方の金額は、パンフレットに記載がありません。窓口でご確認ください。
- 有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・ケアハウスの金額には、介護保険サービスの自己負担が含まれていません。 岡山市の資料には「介護保険サービスを利用する場合は、別途介護費用の負担が必要です」と書かれています。 また、岡山市の有料老人ホーム一覧には「類型が『介護付』の施設は、要介護度に応じた介護保険サービスの負担額が利用料に追加されます」と記載があります。
- 食費・居住費が軽減される制度があります。 岡山市の「負担限度額認定」は、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設(老人保健施設)、介護医療院に入所、 もしくは施設のショートステイを利用する際の食事・居住費が対象です。 本人および同一世帯の人(別世帯の配偶者を含む)が市民税非課税であることに加え、預貯金等の資産要件があります (第1段階=生活保護受給の人は単身1000万円・夫婦2000万円以下、第2段階は単身650万円・夫婦1650万円以下、 第3段階(1)は単身550万円・夫婦1550万円以下、第3段階(2)は単身500万円・夫婦1500万円以下)。 申請先は岡山市介護保険課資格給付係(086-803-1241)ほか。 詳細は岡山市「負担限度額認定について」を確認してください。
岡山市内にどれだけあるか
市が公開している一覧の掲載件数です。空き状況ではありません。
| 住まいタイプ | 件数 | 定員・戸数 | 時点 |
|---|---|---|---|
| 有料老人ホーム | 99施設 | 定員の合計 3,379人 | 令和8年9月1日現在 |
| サービス付き高齢者向け住宅 | 70件 | 2,205戸 | 令和8年3月31日現在 |
| 生活支援ハウス | 3施設 | 定員の合計 23人 | 実施要綱 別表第1(令和6年4月1日施行) |
有料老人ホーム一覧の99施設を類型別に数えると、介護付が36施設、住宅型が63施設でした(健康型の掲載はありません)。 同じ一覧の「入居に関する要件」欄で「自立」に○が付いているのは40施設、「要支援」は66施設、「要介護」は99施設すべてです。 施設ごとの空き情報・待機者情報は 岡山市「介護保険施設等の空床・待機者情報」 で公表されています。
制度の根拠
- 養護老人ホーム——老人福祉法第11条第1項第1号。市町村が「65歳以上の者であつて、環境上の理由及び経済的理由(政令で定めるものに限る。)により居宅において養護を受けることが困難なもの」を入所させる措置。施設の目的は同法第20条の4。
- 特別養護老人ホーム——老人福祉法第20条の5。介護保険法では介護老人福祉施設。新規入所を原則要介護3以上とし、要介護1・2でもやむを得ない事情があれば「特例入所」を認める運用は、平成27年4月1日以降の国の方針です。
- 軽費老人ホーム(ケアハウス・B型)——老人福祉法第20条の6。「無料又は低額な料金で、老人を入所させ、食事の提供その他日常生活上必要な便宜を供与することを目的とする施設」。
- 有料老人ホーム——老人福祉法第29条第1項。設置しようとする者は、あらかじめ都道府県知事(岡山市は政令指定都市のため市)に届け出ます。厚生労働省の「有料老人ホーム設置運営標準指導指針」の別表では、介護付は特定施設入居者生活介護を利用しながら居室で生活を継続でき、住宅型は入居者自身の選択で地域の訪問介護等を利用、健康型は介護が必要になった場合は契約を解除し退去することとされています。特定施設入居者生活介護の指定を受けていないホームは「介護付き」「ケア付き」と表示できません。
- サービス付き高齢者向け住宅——高齢者の居住の安定確保に関する法律第5条第1項の登録制度。国土交通省のページでは、登録基準として「床面積(原則25㎡以上)、便所・洗面設備等の設置、バリアフリー」「少なくとも状況把握・生活相談サービスを提供」「高齢者の居住の安定が図られた契約であること、前払家賃等の返還ルール及び保全措置が講じられていること」が挙げられています。
- 生活支援ハウス——岡山市生活支援ハウス(高齢者生活福祉センター)運営事業実施要綱(令和6年4月1日施行)。介護支援機能・居住機能・交流機能を総合的に提供する事業です。
分かったこと
- 岡山市は高齢者向けの住まいを10種類に整理して公開しており、そのすべてに対象者・費用の目安・問い合わせ先が付いています。1つの資料(令和8年度版パンフレット18〜20ページ)で全体像がつかめます。
- 費用の目安がいちばん低いのは軽費老人ホームB型で、家賃のみ月12,000円(11月〜3月は冬季暖房料1,300円が別途)。ただし水道代・光熱費は別途必要で、自炊ができる程度の健康状態であることが条件です。
- 養護老人ホームだけは費用の書き方が違い、「本人は0円〜8万円程度」に加えて「主たる扶養義務者として認定された親族の方は0円〜19万円程度」と、家族の負担が明示されています。
- 申込み先は3通りに分かれます。市の決定が必要なのは養護老人ホーム(福祉事務所の調査・決定)と生活支援ハウス(市への利用申請)。それ以外は施設・住宅と直接やりとりします。
- 生活支援ハウスは、パンフレットの目安(5万円〜10万円程度、食費・家賃・日常生活費などを含む)と、実施要綱の利用者負担基準(対象収入により月額0円〜50,000円、加えて光熱水費の実費)で、示している範囲が違います。要綱の負担基準は14段階で、対象収入120万円以下なら0円です。
- 岡山市内の有料老人ホーム99施設のうち、「自立」でも入居できると届け出ているのは40施設。介護認定を受けていない段階から選べる先は限られます。
調べきれなかったこと
- 入居一時金・敷金・前払家賃——月額費用の目安は資料にありましたが、入居時にまとまった金額が必要かどうかは、岡山市のパンフレットにも一覧にも書かれていません。施設ごとの重要事項説明書を確認する必要があります(岡山市の有料老人ホーム一覧ページに区ごとのZIPファイルで公開されています)。
- 待機の実情——定員はパンフレットに合計が載っています(特別養護老人ホーム3,334人、グループホーム1,736人、介護老人保健施設2,242人、介護医療院121人、ケアハウス874人、サービス付き高齢者向け住宅2,334戸、有料老人ホーム3,379人)。ただし、実際にどれくらい待つのかは、この資料からは分かりません。
- 待機者数——岡山市は「介護保険施設等の空床・待機者情報」を公表していますが、今回はファイルの中身まで確認できていないため、待機の実態は載せていません。ケアハウスの利用状況・待機者情報も別ページにあります。
- 養護老人ホームの対象年齢の書きぶりの違い——パンフレット20ページは「65歳以上の方」、市の相談・受付ページは「おおむね65歳以上の高齢者」と書かれています。老人福祉法第11条第1項第1号は「六十五歳以上の者」です。どちらが実務上の運用かは福祉事務所へ確認してください。
- 健康型有料老人ホーム——制度としては存在しますが、岡山市の有料老人ホーム一覧(令和8年9月1日現在)には掲載がありませんでした。
- サービス付き高齢者向け住宅の家賃の分布——一覧に住宅ごとの家賃概算は載っていますが、集計して幅を示すには読み取りの確認が足りないため、掲載していません。
出典と確認日
すべて2026年9月8日に取得・確認しました。
- 岡山市「高齢者福祉・保健サービスのごあんない(令和8年度版)」18〜20ページ(比較表の対象者・費用・サービス内容・問い合わせ先の出典)
https://www.city.okayama.jp/kurashi/0000016612.html
PDF: https://www.city.okayama.jp/kurashi/cmsfiles/contents/0000016/16612/panhuretto.pdf - 岡山市「有料老人ホーム一覧」(99施設・定員合計3,379人/令和8年9月1日現在)
https://www.city.okayama.jp/kurashi/0000014987.html - 岡山市「サービス付き高齢者向け住宅」(70件・2,205戸/令和8年3月31日現在)
https://www.city.okayama.jp/kurashi/0000016946.html - 岡山市「生活支援ハウス(高齢者生活福祉センター)について」(実施要綱・利用者負担基準・定員)
https://www.city.okayama.jp/kurashi/0000016600.html - 岡山市「高齢者向け施設について」(養護老人ホームは市の措置による入所)
https://www.city.okayama.jp/shisei/0000016615.html - 岡山市「高齢者に関する福祉の相談・受付」(福祉事務所の連絡先・開庁時間)
https://www.city.okayama.jp/kurashi/0000003641.html - 岡山市「負担限度額認定について」(食費・居住費の軽減、資産要件)
https://www.city.okayama.jp/shisei/0000033652.html - 岡山市「ケアハウス(軽費老人ホーム)について」(利用状況・待機者情報の問い合わせ先)
https://www.city.okayama.jp/kurashi/0000014934.html - 高齢者の居住の安定確保に関する法律 第5条(サービス付き高齢者向け住宅事業の登録)
https://laws.e-gov.go.jp/law/413AC0000000026 - 岡山市「介護保険施設等の空床・待機者情報」
https://www.city.okayama.jp/kurashi/0000007480.html - 岡山市 よくある質問「老人ホーム(特別養護老人ホーム)への入所について教えてください。」
https://www.city.okayama.jp/faq/faq_detail.php?frmId=1082 - 厚生労働省「有料老人ホームの設置運営標準指導指針について」/指針本文PDF(類型の説明)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000083170.html
PDF: https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001481758.pdf - 国土交通省「サービス付き高齢者向け住宅」(登録基準)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000005.html - e-Gov法令検索「老人福祉法」(第11条・第20条の4〜6・第29条)
https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000133 - 厚生労働省「特別養護老人ホームの『特例入所』に係る国の指針(骨子案)について」(要介護3以上への重点化と特例入所の考え方)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000052324.pdf
出典の文中では読点に全角コンマ(,)が使われていますが、このページとCSVでは読みやすさのため「、」に置き換えています。 文言そのものは変えていません。